12月議会一般質問【地域子育て支援拠点について】
「つどいの広場」は主に乳幼児(3歳になった最初の3月31日まで)の親子が、そこでゆったり過ごしたり、子育ての悩みを相談したり、支援情報を手にしたりする場所です。少子化を背景として「つどいの広場事業」が2002年(平成14年に)に実施され、大和市は2006年(平成18年)に商業施設の協力へて民間に委託して「こどもーる」を作りました。その後「つどいの広場事業」は「地域子育て支援拠点事業」として児童福祉法に定められ各県や市町村が様々な方法で取り組んでいます。
大和市の地域子育て支援拠点は、桜ヶ丘にある子育てセンターと、こどもーる中央林間(市民交流拠点ポラリスプレイルーム内、こどもーる鶴間(イオンモール大和4階ライトコート入口)、こどもーる大和(こどもの城2階)、こどもーる高座渋谷(イオン大和店3階モーリーファンタジー内わいわいぱーく内)の5箇所にあります。
こどもーる中央林間は0歳が5,658人、1歳が6,171人、こどもーる大和は0歳が3,721人、1歳が5,598人、こどもーる鶴間は0歳が3,016人、1歳が3,888人、こどもーる高座渋谷は0歳が1,228人、1歳が1,674人といずれの施設も0歳・1歳の利用が多いことがわかります。
こどもーるは駅近くにあり買い物の帰りなどに立ち寄ることができて気軽に利用することができます。子育て支援場としての最初のファーストステップとしてはいいのですが、施設の構造上様々な問題が生じています。オープンスペースなので歩けるようになると脱走してしまうため、閉じた空間でないと危ない、狭くて異年齢で安全に過ごせない、ゲームセンターが近くにあるひろばでは子どもにとって照明が強過ぎたり、音がうるさかったり子どもにとって刺激が強すぎると言う声が上がっています。また年齢制限があるため歳の離れた兄弟児では利用しづらい状況であることも課題です。
それでは地域で子育てする中で、どんな子育て支援の場が求めているのでしょうか?子育てで困っているのは「いつでも利用できる室内の子育て支援施設が近くにない」「ママ友や子供の遊ぶ相手がいない」「子育て情報や子連れで行ける場所の情報が少ない」いう声があります。
すっぴんで行けたりやサンダルを履いて気軽に行けるような距離にあり、子ども同士遊ぶことができたり、見守りながら同じくらいの子供を持つ親同士最近はこんなことで困っていること相談したり、子育て情報を交換できるような場所が求められているのです。ベビーカーを押していける距離であれば天候にかかわらず、親子で安心して過ごすことができます。そこで気の合うお友達ができれば、家も近所なので近所の公園で遊んだりその後の交流もすることができます。
横浜市の港北区にあるNPO法人びーのびーのさんは横浜市で初めておやこのひろばを作ったところで、子育て中一番欲しかったのは悩みを打ち明けられる友人だった。子どもがのびのび遊べて親子が1対1の関係から解放される場所、そんな親子の居場所を近くに作りたいと言う思いから商店街の空き店舗にびーのびーのを立ち上げた。その後横浜市にかけあって補助をつけてもらえることになったそうです。
横浜市は「親と子のつどいのひろば」発祥地ということもあり、マンションの一室や商店街の空き店舗などを活用して、身近な場所でNPO法人などが運営を担っており現在は73箇所あり、2箇所増える予定です。
お隣の瀬谷区には5つありますが「にこにこてらす」はそのうちの1つで、大和市の子育て中の親子がよく利用している拠点です。広場では、スタッフが子どもの遊びを見守っていてくれている中でのびのびと遊び、その間に他のスタッフさんに相談にのってもらったり、お母さん同士子育てを共有したり情報交換できる場になっています。いつもいるスタッフに囲まれ子どもも大人もリラックスして過ごしています。時間をかけていっても親子で昼食を取ることができないとすぐに帰ってこなければならないというネックがありますが、スペース全体を使ってみんなでお昼を食べられる環境になっていて1日ゆっくり過ごせます。また壁一面と引き出しの中に地域の情報があり、欲しい情報が手に入るのも嬉しいと言います。
大和市で子育てしているお母さんたちがこうした横浜市の「親子のひろば」を利用しており、大和で子育中の方たちに以前聞いたアンケートの中で「にこてらす」がなければ2人目は産めなかったと言っている方もいると聞いています。子どもを産もうとする人を拡げていくには身近に相談したり頼ることができる場所がある、安心して子どもを育てられる環境が地域にあるかが肝心です。
そこで質問します
質問1. こども計画を策定するにあたり、アンケートや市民からの声もふまえていると思う。子育てをする親子にとって、孤立を防ぎ、安心して子育てするためにひろばがあることが必要だと考えます。おやこのひろばのような地域子育て支援拠点については家から近い場所に必要だと言う声もよせられていると聞いている。しかし素案を見ると反映されていないように思われる。そこでお聞きします。次期計画で拠点を増やす考えはありますでしょうか?
質問2. オープンスペースの施設は子どもが歩けるようになると外に出てしまう、狭くて異年齢で安全に過ごせない、商業施設にある子育て拠点は照明や音など子どもにとって刺激が強すぎる、また年齢制限があるため歳の離れた兄弟児では利用しづらいなど様々な声が上がっています。0・1歳が多いため環境的な課題が色々あると思います。そこでお聞きします。オープンスペースで安全性に課題があると考えるが、市はどう考えているでしょうか?
質問3.市民からベビーカーを押していけるような距離で身近な地域への設置を望む声があるが、市はどのように考えているでしょうか?
1と3市長一括答弁
地域子育て支援拠点は、子育て中の親子が気軽に集い、相互交流や子育ての不安、悩みを相談できる場として、重要な役割を果たしているとともに、孤立しがちな子育て家庭に対して、つながりを提供する大切な場ともなっていると考えている。
現在策定作業を進めているこども計画の素案において、地域子育て支援拠点については、利用二ーズは一定の水準で推移することを見込み、現行計画と同様市域に5か所設置することとしている。
現在の拠点は、駅近郊や商業施設など利便性の高い場所に設置しているが、より身近な場所への設置については、こども誰でも通園制度の今後の動向や利用者のニーズ等を勘案しながら、計画の中間見直しを目途に検討していく。
質問2部長答弁
本市では地域子育て支援拠点として、子育て支援センターを1か所、集いの広場こども一るを4か所設置している。子育て支援センター及びこども一る大和は、専用の施設である。その他のこども一るも、専用の区画を設けており、安全性については、委託等の運営事業者に十分な配慮を求めている。
こども一るについては、月齢の低い0歳児も多く利用していることから、活動量、運動量の増える3歳以上児の利用を以前は制限していたが、兄弟児の利用を望む声もあることから、運営事業者の意見も聞きながら、3歳に達した年度末までの利用を原則認めるなど、運営の見直しも図ってきた。
今後も利用者及び運営事業者等の意見を伺いながら、引き続き親子が安心して利用できるよう安全確保を図るとともに、環境備に努めていく。
【要望】地域子育て拠点は親子分離を練習する第一歩になる場所です。子どもが安心してびのびと過ごせ、お母さんも身近なところで悩みごとを相談したり、情報交換したり友達作りができる場であって欲しいと思います。また市民が関わりやすく地域の人と交流するため市民活動が盛んになる取り組みだといいます。地元に密着した活動に参加することで町内会や自治会にも愛着が湧くようになります。親子のひろばに通う親子にとっても防災や防犯を考えるきっかけになったり地域で解決する自助、共助の力がつくと言います。0.1歳児を持つ育児休暇中のお母さんも地域を知ることになり、港北区では子育て中の人の定住が上がっているそうです。就労する市民の安心安全につながっています。ひろばは自治会離れが進んでいる中若い人たちの理解を得られるいいきっかけになります。国も中学校区に一つの割合で増やしていくことを目標にしています。
瀬谷区では一人親が多かったり若いママが多いため、頼るところがある、相談できる場があると区役所に登録に来た時にひろばを紹介してもらい、きっちりとつないでもらっているそうです。また土曜日はパパの利用が多いため、全国普及協会から先輩パパさんに出向いてもらい、ママの心理についてやこんな風に子どもと遊んだらいいよと言うようなアドバイスをもらうなどパパ達を呼び込む工夫をしたり、交流できるようにすることでライン交換をするなどパパ達のつながりも生まれているそうです。
地域に子育て拠点が点在してあることで子育ての不安や悩みを相談したり、孤立をふせぎつながりを持つ場としてひろばの拡充をしていただくことを強く要望します。